『ぺるそな@ハイドアンドシーク』あとがきのようなもの

ぺるそな@ハイドアンドシーク

 
オリジナル小説『ぺるそな@ハイドアンドシーク』の、あとがきというか解説のようなものを書こうと思います。
 
 
本作は、ブログ内ではあくまでサンプルを公開するにとどめています。
全文をお読みになりたい方は、2020年2月現在BOOTHnoteにて販売していますで、よろしければそちらをご利用ください。
 
 
 
さて、ではまず作品のイメージイラストをば。
 
ぺるそな@ハイドアンドシーク
 
(僕の作品にはよくあることですが、本編にこんなシーンは出てきません)
 
 
そして、主な登場人物。(クリックすると拡大します)
 
【登場人物紹介】ぺるそな@ハイドアンドシーク
 
 
実はこの作品、構想が浮かんだのが2年以上前で、そのときすでに夕凪と朝陽のビジュアルはある程度できていて、なんならタイトルも決まっていたと思います。
 
夕凪と朝陽のプロトタイプみたいな絵は、2017年12月にTwitterにあげていました。
 


 
 
で、それから書こうと思っていて書けなかったのが1年前、遠回りをしまくってようやく書けそうになったのが2019年の11月くらい。
 
遠回りに遠回りを重ねて、どうにかパズルのピースがはまった感があります。
 
 
ちなみに記事冒頭に載せたイメージイラストは、ストーリーがまだ固まっていない頃に、諸事情によりイラストだけでも描かなきゃいけない状況が発生し、フライング気味に描き上げたものになります。
 
 
 
さて、それでは作品の内容について触れていきます。
 
 
「個性がかくれんぼしている」時代だなって思ったんです(そうです、2年前にです)。
 
「個性」「かくれんぼ」から「ペルソナ」(「persona」は「個性」という意味の「personal」の語源となった単語です)「ハイドアンドシーク」っていう単語が思い浮かんで、この二つを並べたタイトルにすることにしました。
 
 
なぜタイトルが『ぺるそな@ハイドアンドシーク』なんていう表記なのかというと、まあ特に深い意味はなく、
 
ペルソナ@ハイドアンドシーク
ぺるそな@はいどあんどしーく
ぺるそな@ハイド&シーク
persona@hide and seek
 
などいろいろ考えてみて、一番キャッチーなのが『ぺるそな@ハイドアンドシーク』かなって思ったからです。
 
ちなみに「@」は、Twitterのハンドルネームで「○○○@ライブ参戦!」とか「○○○@▲▲推し!」とかって書くことあるじゃないですか。
あのアットマークをイメージしています。
全角なのは縦書きに対応するためです(本当は半角にしたかったです)。アルファベットを使わなかったのも同様の理由です。
 
各章タイトルについては後述します。ネタバレになる可能性があるので。
 
 
あ、そうそう。
この作品に関しては全角英数字を使っているので、縦書きでの閲覧を推奨します。
 
ブログとかでは横書きにしかなりませんが、pixivカクヨムなら縦書きでも読めたと思います。
あと、販売しているやつは縦書きになっています。
(なお、カクヨムにはBOOTHやnoteのURLを掲載していません。有償サイトのURLを貼ると利用規約違反になるみたいです)
 
 
本作を書くにあたって、特に主人公である夕凪のキャラづくりに関しては、え~もんさんという方が書かれた『ラブライブ!サンシャイン!!』の二次創作小説に登場する渡辺曜ちゃんが大変参考になりました。ありがとうございました。
(僕の推しは果南ちゃんです)
 
『everybody goes』
20万字超という大長編。二次創作としてはかなりシリアスかつ生々しい話で、え~もんさん自身も言及していますが好き嫌いは分かれると思います。ただ、この方のキャラの考察やオリジナルに対する解釈は本当に深いです。おそらくタイトルの元ネタはミスチルさんの『everybody goes ~秩序のない現代にドロップキック~』ですね。僕もTwitterでドロップキックしました。


 
話はちょっと逸れますが、『ラブライブ!サンシャイン!!』といえば、関連楽曲に『GALAXY HidE and SeeK HidE and SeeK』っていう曲(ダイヤ・果南・花丸によるユニット『AZALEA』の2ndシングル表題曲)があるんですが、これと『ぺるそな@ハイドアンドシーク』はまったく関係ないです。
『GALAXY HidE and SeeK HidE and SeeK』めっちゃいい曲ですよね。
 
 
 
話を戻しましょう。
 
 
誤解なきように言っておくと、これは「見た目のコンプレックスとそれを解決する話」ではありません
 
たしかに主人公の夕凪はコンプレックスをもっている(だから伊達マスクに伊達メガネというスタイルをとっている)けど、ネタバレをしてしまうとコンプレックスを完全に解決はしないんです。
(だからまあ、その意味では扱う題材がちょっと失敗だったかな、と思うところもあります)
 
 
もう一つ反省点としては、構想段階ではもっとトリッキーな話になるはずだったんですが、なんというかまあ、良く言えば「文学」なんですが、ちょっと普通の話に落ち着いちゃったかな、ということです。
 
友情や恋愛がここまで色濃く出る話になるとは思わなかったですね。
次はもっと尖った話を書ければいいなぁ。
 
この話に共感する人を見つけるのはそれこそ針に糸を通すようなものだと思っています。
序盤で入り込めても終盤で本をぶん投げたくなるんじゃないかってビクビクしています。
 
 
『ぺるそな@ハイドアンドシーク』は、巷に蔓延る流行りものとか、応援歌とか、うまく生きていくコツみたいなものに共感できないような、ひねくれ者のひねくれ者によるひねくれ者のためのお話です。
 
見た目のコンプレックスとかネットでの顔出しとかオタクバレとか、そういう方向にはしたくなかったです。
まわりの人が「いいね」とか「そうだよね」と口をそろえて言うようなことに対して、「よさがわからない」「共感できない」と感じてしまう人向けの作品にしたつもりです。
 
 
2万字くらいで終わるかな、なんて思いながら書き始めたんですが、全体で5万字以上になってしまいました。
面接の話とか映研の話とかコスプレの話とか、これでもけっこう削っています。いちいち書いているといつまで経っても終わらなそうな気がしたので。
 
そういえば、「ペルソナ」「マスク」「仮面」という単語に関連して「仮面浪人」という設定も盛り込んだんですが(そして実際に仮面浪人を経験した後輩に話を聞いたりもしたんですが)、いろんなシーンをカットしてしまったせいであんまり活きなかった気がします。ごめん後輩。
 
 
ちなみに狙ったわけではないんですが、ちょうど『明日はきっと晴れますように』『片翼の蝶と白昼夢』を足したくらいの長さになりました。
サンプルとして公開しているのは『片翼の蝶と白昼夢』と同じくらいの長さです。
 
 
最終的には日常描写(僕はこれが本当に苦手なんです)が多めの物語になりましたが、当初書こうと思っていたことは書けたと思っています。
 
 
ネタバレを恐れずに言うと、『ぺるそな@ハイドアンドシーク』には「〝わからない〟の肯定」「〝そうとしか生きられない〟の肯定」という2大テーマがあります。
最初は前者だけ書くつもりでしたが(後者は別の話で書くつもりだった)、考えているうちに後者もこの作品の中に織り込むことができそうだなと思い、そしてどうにか収まってくれた、というのが作者としての感触です。
 
テーマが二つも三つもある話ってどうなのよ、とも思いましたが、このとっ散らかり具合も『ぺるそな@ハイドアンドシーク』っぽさかなって思いました。
 
 
作者的には、第11章の最後の一文が気に入っています。
 
 
 
さて、ここからはネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
 
 
サンプルは当サイトにも掲載しています。
 
 
全文を読みたい方はこちら↓
 
BOOTH『ぺるそな@ハイドアンドシーク』
note【小説(全文)】『ぺるそな@ハイドアンドシーク』
 
 

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※※※※※※※※※※※※
※※※※※※※※※※※※
以下、ネタバレを含みます
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さて、まずはお読みいただきまして、ありがとうございます。
この部分に目を通しているということは、作品を最後まで読んでいただけたのだと信じています。
 
全編お読みになったという前提でここからは書いていきます。
 
 
 
この作品に当初盛り込もうと思っていたモチーフは「かくれんぼ」「ハロウィン」です。
一応、作中に両方とも入っていますが、最終的にめちゃくちゃ薄まりました。
 
 
恋愛話を書くつもりはなかったんですが、フタを開けてみたら思いのほか恋愛話に傾いていった感がありますね。「色恋」なんて単語が章タイトルに使われていたりしますしね。
まあ、「男ってクズだよね」って話は最初から書く気満々でしたが。
 
 
作中に登場する音楽ユニット《シークアンドハイド》について少々。
 
あれは僕がオタクをやっていたから生まれた存在だと思います。
イメージとしては、accessの二人が、現代、動画サイトからデビューしていたらどんなふうになっていただろう、という感じ。
ボーカルとキーボードの二人組で、ボーカルがハイトーンボイスで、驚異的な速さで曲を発表していって、キーボードはライブで即興で作曲したりする、あたりの設定はまさにaccessですね。
ライブシーンの最後は、access〝沈黙〟前の最後のシングル『TEAR’S LIBERATION』のPVが元ネタです。
 
 
余談ですが、僕が推すアーティスト、何かと活動休止とかそういうのが多くてですね……。
 
藍井エイルさんはデビュー5周年の武道館ライブから無期限活動休止を発表したし、
accessは1995年1月から7年間〝沈黙〟という名の活動休止に入ったし、
そのaccessの師匠ともいえるTMNは1994年の東京ドーム公演を最後に〝終了〟したし。
この3組は全員活動再開したのでよかったですが。
Kalafinaは結成10周年記念ライブ以降活動が何もなく、翌年に正式に解散を発表してその後はまだ何もないですね…。まあメンバーそれぞれソロでは活動しているそうですが。
 
あと《シークアンドハイド》の裏設定として「ライブでサポートを務めるバンドメンバーは全員黒ずくめでガスマスクをつけている」というのがあったんですが、これはさユりさんのサポートを務めるバックガスマスクの皆さんから着想を得ていたり、動画サイト発で顔を隠している二人組というのはAfter the Rainなんかも意識しています。
 
ラストライブの会場は架空のつもりですが、キャパ2万というと横浜アリーナが近いといえば近いですかね。
1万の箱と3万の箱はあるんですが、2万の箱って意外とない気がします。
たしか横アリは最大で約1万7000。あ、accessの〝沈黙〟直前のライブは横アリでしたね。
 
エイルさんの休止前最後のライブ『LAST BLUE』にならって武道館(約1万)にしようと思ったんですが、作中では一日限りのライブだったし(LAST BLUEは二日間)、もうちょっと規模デカくてもいいかなと思って盛りました。
ちなみに3万になるとさいたまスーパーアリーナ並の規模です。ヤバいですね。でもそれくらいにしてもよかったかなぁ。
 
そうそう、この記事の最初のほうで『ぺるそな@ハイドアンドシーク』の構想は2年以上前からあった、って書いたんですが、これはなんとエイルさんが活動再開する前ですよ!
 
 
 
では続いて、キャラ名の由来について。
 
・西野 夕凪 …… 西、夕焼け
・東川 朝陽 …… 東、朝焼け
・南 耀太 …… 南、太陽
・北園 みずき …… 北、月
・シホ …… 星
 
こんな感じです。
ちなみに作中では書かれていませんがシホの名字は「八田(はった)」です。
これは「八方位」からきています。東西南北ときて次は何だ? と考えて思いついたのがこれでした。
 
 
 
各章タイトルについて。
 
プロローグ かくれんぼ@もういいかい
 かくれんぼのシーンなので。これ自体に意味をもたせるというよりは、読者をひきつけるのと、エピローグと対になる形にするのが狙い。

第1章 朝夕@スイッチング
 夕凪と朝陽の紹介。夕凪が日中と夕方で、あるいは外と内で、朝陽の前と朝陽以外の人の前で、性格やマスクの有無を変えているところから。

第2章 伊達マスク@はじめまして
 夕凪と朝陽の出会い、伊達マスクを始めたきっかけ。

第3章 追憶@フェイスレス
 回想シーンであり、夕凪が自身の個性を押し殺す背景を描いた部分なので。

第4章 色恋@レジスタンス
 耀太との距離感、恋愛という事象に対する距離感、普通の人との距離感を夕凪が自覚するシーンだから。

第5章 ともだち@クエスチョンマーク
 耀太は、そして朝陽は、夕凪にとって友達なの? と改めて考えることになるから。あと北園さんとの関係も「友達?」っていう感じかもしれない。

第6章 顔合わせ@マスカレード
《シーハイ》ファンによるオフ会。実際に顔を合わせてはいるものの、本名など詳しいことはほとんど知らない、という様子を仮面舞踏会にたとえた。

第7章 秘匿@ラストダンス
〝秘匿〟に入る二人のラストライブ。

第8章 つながり@トランジション
 朝陽との距離が少し遠くなり、一方で耀太との距離は縮まるなど、夕凪のまわりの人間関係が移り変わっていくから。

第9章 糸くず@アイソレート
 夕凪と朝陽が互いに孤立し、そして元に戻らなくなるんじゃないかという不安。「糸くず」はカーディガンの袖。

第10章 特別@パラダイムシフト
「普通」や「特別」に対する考え方のシフト、そして耀太との関係の急転換から。

第11章 ぺるそな@ハイドアンドシーク
 この章はこれしかないと思った。

エピローグ かくれんぼ@みいつけた
 再びかくれんぼのシーン。「もういいかい」に対するアンサーとしては「みいつけた」でしょう、ということで。
 
いかがでしょうか。
 
 
テーマ的な部分に触れると、「一歩踏み込むことでうまくいく関係」が描かれることは多いんですけど、「一歩踏み込んだらうまくいかなくなる関係」もあると思っていて、『ぺるそな@ハイドアンドシーク』ではそれを書いたつもりです。
 
「付き合っていくこと」に対して、北園さんにとっては「理解」がキーワードで、耀太やシホにとっては「言い合う・さらけ出す」ということがキーワードになっている節がある。
 
そしてその二つはイコールじゃない。
 
「言い合う・さらけ出す」ことはもちろん大切だけど、そればかりが必ずしもいいことなの? ということです。
 
 
北園さんのエピソードといえば、終盤のフローライトのくだりは、赤い公園の『Yo-Ho』という曲の「磨けば光ると触られて ってか原石のまんまでいさせて」という一節から着想を得ました。
米津玄師さんの『フローライト』は関係ないです。
たしか「原石」とかでググったらたまたまフローライトがヒットしたんだっけなぁ。
 
 
 
主人公は決して褒められた性格じゃないし、作品のテーマがそもそも世間の言う正しさとは正反対のところにあったりする。
 
そんな主人公にどうやって共感してもらおうか、そんな物語をどうおもしろくしていこうか、というところにわりと毎回頭を抱えますね。
 
でもそんな人物に焦点を当てないと、僕が書く意味はないとも思っています。
 
 
朝陽の最後の「みいつけた!」は、単に夕凪の姿を見つけたという意味じゃなくて、夕凪のちょっとひねくれた心の内もすべてわかったうえで、それでも夕凪を受け入れる、という意味が込められていると思います。
「大丈夫だよ」「私がいるよ」ともいえるかもしれません。
 
 
そんなの現実にいるわけないじゃん、と思う人もいるかもしれませんが、そんな人が一人くらいいたっていいじゃないか、と僕は思うのです。
そんな人が、僕たちには必要なんです。
 
『ぺるそな@ハイドアンドシーク』って、きっとそんなお話です。
 
 
 
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。またどこかでお会いできれば幸いです。
それでは、今回はこのあたりで。
 
 

カテゴリー:作品, 作品解説, 小説
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