
2017年の藍井エイルさんの誕生日(11月30日)を記念して描いた絵です。
これを描いていた当時はまさか3カ月後に復帰するとは思ってもいませんでしたよ…。
途中経過も残っていたので置いておきます。
参考にはならないと思いますがよかったらご覧ください。
使用ソフトはCLIP STUDIO PAINT(線画・着色)とGIMP(背景・仕上げ)です。
【下絵】
紙に鉛筆で下描きをしました。
ちなみにこの衣装は、活動休止前最後の武道館ライブ『LAST BLUE』のアンコールで『frozen eyez』と『ツナガルオモイ』を歌ったときのものです(画力がないのでだいぶ簡略化しました)。
よく見ると右のほうに「←光」とメモしてある(右から左に向かって光が入ってくるライティングにしようとしていた)のですが、まあこれは見なかったことにしてください。
【下塗り&線画】
ここからCLIP STUDIO PAINTを使っています。
ベースとなる色を置き、輪郭を描いた段階です。
先程の下描きの上にレイヤーを作成し、まず色を塗っていきました。
[べた塗りペン]で外側(輪郭付近)を固め、[バケツ]で内側を塗りつぶし、残った部分をまた[べた塗りペン]で埋める、という方法をとっています。
このとき、「髪」「ベルト」「赤いやつ」「ドレス」「肌」という感じでパーツごとに下塗りレイヤーを分けています。
手前に来るものほど上のレイヤーにしておくといいと思います(「髪」は手前と奥でさらに分けました)。
その後、下塗りの色より少し彩度低めの色で、鉛筆の線をなぞるように輪郭線を描いていきます。
わざわざこうしているは、輪郭線が黒一色になるのを嫌ってのものです。好みの問題です。
いずれにせよ、上記の方法はあまりおすすめしません。めんどくさいです。
色トレス(輪郭線の色を塗りの色となじませる技法)などができるのであればそのほうがいいです(当時の僕はやり方を知りませんでした)。
輪郭は輪郭で別途レイヤーを作り、色レイヤーの上に置いています。
特に複雑な部分がない限り、線画は単一のレイヤーに描いてしまいます。
ただし、目や口などは分けることが多いです。線の長さや角度の微妙な違いで全然変わって見えてしまうので。
(この絵では使っていませんが、輪郭線と一緒に目や口まで色トレスを施すとかえって顔のパーツが不自然に見えてしまうことがある、というのもあります)
このときは[パステル]ブラシを使っていました(今は[濃い水彩]などを使うことが多いです)。
この段階で、調子に乗ってドレスの裾に陰みたいなのもつけていますね(本来は後述の「陰」の段階でつけるべきだと思います)。
たしか[指]ブラシで線を伸ばすようにしていった気がします。
【陰】
陰をつけました。
ついでに目を描き入れ、さらにベルトみたいなやつの形もちょっと変えていますね。
下塗りレイヤーの上に[乗算]モードで新規レイヤーを作成、そのレイヤーに陰を描いていきます。
[下のレイヤーでクリッピング]をしておくとはみ出さなくなります。
使用ブラシは、主に[透明水彩][色混ぜ][ぼかし][指]です。
基本的には下塗りの色と同じ色を使いますが、適宜薄くしたり濃くしたりして調節しています。
(赤いストールみたいな布は写真を見ても構造がわりと謎だったので、とりあえず影が落ちる部分と光が当たらなそうな部分を暗めにしました)
【柄】
赤いやつに模様をつけました(この絵でいちばん頑張った工程かもしれない)。
チェック柄は、「黒線」「白線」「赤縦線」「赤横線」の4つのレイヤーに分かれています。
これらを陰レイヤーの上に置いています(下でもいいと思います。むしろ下のほうがよかったと思います)。
4つとも不透明度は50%程度に下げました。
「黒線」と「白線」は[チョーク]、「赤縦線」と「赤横線」は[べた塗りペン]で描いています。
さらに、金と銀の装飾を[チョーク]で描き入れました。
【ハイライト】
光を入れました。
陰レイヤーの上に新規レイヤーを作成、[下のレイヤーでクリッピング]をして、不透明度を20~30%くらいに下げて[加算(発光)]モードにします。
ここでの使用ブラシは主に[透明水彩]です。
パーツごとにレイヤーは分けていますが、ハイライトは同じ色で全部描いてしまうことが多いです([加算(発光)]モードだとだいたいどの色を使っても白っぽくなります)。
あまり深く考えず、とりあえず「右から光が当たっている」感じで描きました。
髪の毛は、頭頂部からの毛の流れみたいなものを意識して[指]で伸ばしていくと綺麗になると思います。
これでエイルさんはひとまず完成。
背景を透明にして、png形式でエイルさんのみ書き出します。
ようやく背景に手をつけていきます。
【背景】
ここからGIMPを使っていきます。
CLIP STUDIO PAINTで作成したエイルさんの下に、背景用のレイヤーを作成します。
エイルさんのイメージカラーは青なのですが、ここまで青系統の色を使ってこなかったので、背景で青を使おうと思いました。
ただ、青一色だとなんか暗い感じになってしまう気がしたので、顔のあたりに白い円を置いています(一応、ライブのステージでの照明をイメージしたつもりです)。
(たぶんこのくらいならCLIP STUDIO PAINTでもできたな…)
アクセントとして、ベストアルバムのジャケットに描かれた水晶をイメージした緑と紫を散りばめています。
「緑手前」「紫手前」「緑奥」「紫奥」の4つのレイヤーに分けています。
「手前」2つはエイルさんレイヤーの上に、「奥」2つはエイルさんレイヤーの下に置いています。
単色(緑or紫)で適当に何個かそれっぽい形のものを描き、[フィルター]>[ロゴ効果]>[エイリアンネオン]を施す、という方法で作りました。
(もともと描いたものと、[エイリアンネオン]を実行したときに生成される「Background」レイヤーは非表示にしています)
これを「緑手前」「紫手前」「緑奥」「紫奥」の4つのレイヤーについてそれぞれ行います。
さらに、一番上に新規レイヤーを作成し、右上の円から遠ざかるほど暗くなるようなグラデーション(不透明度40、[乗算]モード)を全体にかけて顔の付近が明るくなるようにしました。
最後に、全体的な色味や配置などを調整して完成です。
【完成】
……思いのほかがっつりメイキングっぽくなってしまった。まあいいか。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
当時としてはかなりよく描けたと思うんですが、pixivの閲覧数が全然伸びなかったのが納得いかない(今でも納得いっていない)。
まあ、タグが「藍井エイル」しかなかったからかな。でもそれ以外に設定しようがないもんな。
(pixiv → https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=66098068 )